新年のご挨拶

 

一般社団法人日本医療機器産業連合会
会長 渡部 眞也

  新年あけましておめでとうございます。本年も当連合会の活動にご支援、ご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 

 2019年の干支は己亥(つちのとい)です。中国の陰陽五行では、己はコツコツと耕された田畑に植物が成長することを、亥は種子の中に閉ざされた状態を意味します。このことは、今まで培ってきたことを大切にし、地固めをするのに良い年ということになると思います。今年は昨年策定した医機連産業ビジョンを、しっかりと地に足をつけて実行に移していきたいと思います。 

 日本経済は、米中貿易摩擦の激化に伴う不確実性の高まりが懸念されていることから、見通しで2019年度の成長率が小幅ながら下方修正されてきています。また今年は10月に消費税増税が予定されていることから、経済への影響も少なからずあると思われます。日本社会において、少子高齢化、労働力低下、社会保障費の増大など、人生100年時代を見据えた社会課題としてこれらを解決すべく、世界に先駆けて取り組んでいかなければなりません。

 昨年は、医機連として5年振りに産業ビジョンを策定し、「Society5.0を支える医療機器産業をめざす」ことを切り口として、デジタルトランスフォーメーションを強く意識した内容としました。また医療分野におけるデータやAIをどのように活用し、またこれらをどう実用化していくか、そのための基盤整備を官と民が連携して検討してきました。この取り組みを継続的に推進していくことが、革新的な医療機器をいち早く国民の皆さんへ届ける礎になると思います。

 医機連としては、今まで行ってきたベースラインの活動を継続することはもとより、今後重点的に取り組むテーマとして、医機連産業ビジョンで以下の6つのテーマを掲げています。

1.イノベーションの加速に向けた環境の整備

 AI/IoT/ロボティクスなど新技術を用いた優れた医療機器の開発加速や、イノベーションをさらに推進するための具体的な活動と政策提言、オープンイノベーションのエコシステムの構築支援

2.医療機器の安全管理・安定供給・安定稼動・トレーサビリティの強化

 点検等安全性に関する制度の検討や安全性強化と流通コスト削減に向けたIT化の推進、流通効率化と適正使用支援との両立方策の検討

3.データ利活用とサイバーセキュリティ強化の推進

 データ利活用に向けた環境整備に関する政策提言や人工知能(AI)実用化に向けた事業環境整備に関する政策提言、サイバーセキュリティ対応の政策提言

4.日本発の医療機器・技術のグローバル化を通じた医療機器産業の発展

 企業の海外進出への貢献や海外医療機器団体との交流・連携、グローバル展開に向けた政策への提言

5.診断・治療に加え、予防・介護分野へのニーズ拡大への対応

 予防・介護分野等のアカデミアや業界団体との連携や地域包括ケアシステムや次世代ヘルスケアシステムなど国が進めている政策との連携、予防・健康管理等の情報を国民に提供

6.医療機器産業を支える人材の育成・獲得

 医療機器産業の魅力・意義等の情報発信のほか、優秀な学生の育成・獲得に向けたアカデミアとの連携、産学官連携による医療機器産業向け人材の育成、産業界としてのスペシャリストの確保と活用

 

 医機連産業ビジョンで掲げたテーマを実践に移し、新しい活動として根付かせていく一歩を今年は踏み出したいと思います。具体的には、これら6つの重点テーマを推進するために、本年4月には「医機連みらい戦略会議(仮称)」を立ち上げて活動を開始することや、様々な分野の有識者を集めての医機連シンポジウムを開催して、医機連の取り組みを内外に広めていきたいと思います。

 このような社会状況を背景に、医機連としては「Society5.0を支える医療機器産業をめざす」ことを活動の中心に据え、様々な課題に取り組んでいきます。

 


2018年度を迎えるにあたって(2018年4月)
新年のご挨拶(2018年1月)
医機連会長就任にあたって(2017年6月)
2017年度を迎えるにあたって
新年のご挨拶(2017年1月)
2016年度を迎えるにあたって
年頭所感(2016年1月)
2015年度(平成27年度)を迎えるにあたって
年頭所感(2015年1月)
年頭所感(2014年1月)
就任あいさつ