その後、もっと鮮明な画像は撮れないか、からだの中の臓器の動きが見えないかなどの課題に取り組み、X線撮影の技術革新がどんどん進み、レントゲンは検査や治療で大活躍するようになりました。
戦後の日本は消化器系の疾患が多く、「食道や胃の状態を、切開する前に把握できたら…」という要望がとても大きかったのです。今までのレントゲン検査に加え、さらに空気とバリウムを利用した胃二重造影撮影法が誕生し、胃の表面の細かな様子が撮影できるようになりました。このため胃がんや胃かいようなどの早期発見が進み、消化器系の疾患による死亡率が激減しました。
1950年代には食道や胃の形状を撮影する「遠隔式X線テレビ装置」も開発されました。これは毎日検査するお医者さんや技師さんたちが被ばくしないように、別の部屋から装置を操作できるものです。この装置は日本が生み出したのですよ。
――なるほど。胃の検査のときに発泡剤を飲まされてゲップを我慢するのはより良い画像を得るためで、的確な診断ができるようにということなのですね。しかし「バリウム」を飲むのはちょっと…。
そうですね。バリウムに関しても「より飲みやすいバリウム」をつくるためにいろいろな研究や開発が行われています。胃のレントゲン検査用透視撮影台が誕生した頃は、今の何倍もの量のバリウムを飲まなければいけなかったことを考えると、ずい分進歩しているのですよ。「より患者さんの負担が少ない機器づくり」も、私たちの課題のひとつです。
――その他に、どんなレントゲン撮影装置がありますか?
最近では乳がんの発見のために「マンモグラフィー」という機器が活躍しています。これは柔らかい組織用のX線診断装置で、乳房の状態を詳細に画像化することができます。この画像診断機器の普及で乳がんの早期診断・早期治療が進んでいます。ピンクリボン運動はご存知ですか?
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