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― ―「カテーテル」って細い管のことですよね?
そうです。人間の身体の血管で、治療や検査の対象となるものは太いところで2〜3cm、細いところで1〜1.5mmですが、その血管の中にとても細い管を通して患部に薬を運んだり、細くなっている部分を広げたりするのです。その管を「血管カテーテル」と言います。
血管は私たちの身体じゅうに張り巡らされ、酸素や栄養素を血液に載せて隅々にまで運ぶ役割を持っています。この血管の内側が何らかの原因で細くなったり、詰まってしまうと、組織や細胞に酸素や栄養素が運ばれにくくなり、病気を引き起こしてしまうのです。
たとえば心臓の筋肉に酸素や栄養素を運ぶ血管(冠動脈)がふさがってしまうと、筋肉が壊死を起こして動かなくなり、心臓が正常に動かなくなります。
――心筋梗塞という病気ですね。
そうです。血管が詰まることで起こる病気にはいろいろあります。脳の血管が詰まると「脳梗塞」、心臓の血管が詰まると「心筋梗塞」という病気が発生します。特に心臓に流れる血液が乏しくなることによって起こる病気を総称して「虚血性心疾患」と呼びます。また、心臓の動きが不規則になる「不整脈」という病気もあります。
半身にしびれや感覚の麻痺が起こったり、意識障害が起きると「脳疾患、たとえば脳梗塞」、突然、心臓が締め付けられるような重苦しさや激しい痛み、冷や汗などが起こったら「虚血性心疾患」が疑われます。意識を失う場合は重篤なケースですので、迅速な治療が必要です。その診断と治療の両方で「血管カテーテル」が活躍しているのですよ。
たとえば、意識を失って倒れた方が救急車で運ばれてきたとします。脳梗塞や虚血性心疾患が疑われると、その患部を特定するために「血管カテーテル」で造影剤を血管内に注入し、X線装置もしくはX線CT装置で写真を撮ります。患部の状態を確認後医師は手術をするのか、血管カテーテルによる治療を行うのか判断するのです。血管カテーテルで治療を行うことになった場合は、ただちに血管内にカテーテルを入れ、詰まっている部分を取り除いたり、広げたりします。
――急を要する治療ですね。
そうです。脳や心臓に血液が届かない時間が長くなるほど、命は助かりにくくなり、また後遺症が大きく残ります。患者さんの命を救うためにどういう治療をすべきなのかを判断するために直ちに「血管カテーテル」で造影剤を注入し、的確に症状を把握することが必要です。日本では1980年代から急速に普及した機器ですが、「血管カテーテル」によってたくさんの命が救われるようになったのですよ。
――的確に患部の状態を把握すること、またその患部を治療すること、その両方で活躍する機器なのですね。
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