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――では、小さな赤ちゃんにとって、どんな環境が必要なのですか?
赤ちゃんにとって最適な環境を作るために、保育器は主に4つの機能を持っています。
①保温
これは、一番重要な機能です。体温は、生み出される熱と蒸発や輻射などで失う熱とのバランスによって維持されています。しかし、新生児は成人に比べ体重単位当たりの体表面積が大きく、皮下組織が薄いため、体温を自分で維持することがとても難しいのです。体温を維持するために多くのエネルギーを使うと、成長のために使うべきエネルギーが足りなくなってしまいます。したがって、新生児が最小のエネルギー消費で体温を一定に保つこのができる温度を常に維持してあげることが重要です。
②加湿
蒸発によって体温が奪われていくことを防ぐために、保育器内の湿度を調節します。特に超未熟児や極小未熟児の場合には、出生直後から1週間は80〜90%の高湿度を保つ必要があります。
③感染防止
抵抗力の弱い赤ちゃんにとって気を付けなければいけないのは「感染」です。赤ちゃんに快適な環境(温度・湿度)は細菌にも快適だからです。健康なおとなにとっては大丈夫な空気でも小さな赤ちゃんにとっては大敵で、感染の原因になります。そのため、保育器に入れる空気はフィルターによりろ過して、埃や細菌の進入を防いでいます。
④酸素供給
赤ちゃんに必要な酸素を送り込みます。まだ肺が十分に発達しきらず生まれてきた赤ちゃんには、通常より高い酸素濃度が必要なのです。
――「医療機器」と聞くと「治療をする」「検査をする」という「施す機器」を想像しがちですが、「赤ちゃんを優しく包む」「環境を整える」保育器は「見守る機器」なのですね。 |