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医療機器産業イノベーション戦略 2.0 -スタートアップ共創による産業構造転換-

関係各位

2026/3/17

一般社団法人 日本医療機器産業連合会
スタートアップ共創推進室

 2026年3月17日、(一社)日本医療機器産業連合会(以下、「医機連」)スタートアップ共創推進室は「医療機器産業イノベーション戦略 2.0 -スタートアップ共創による産業構造転換-」(以下、「本文書」)を纏め、公表いたしました。
 本文書は、日本の医療機器産業が直面する構造的課題を踏まえ、既存企業と医療機器スタートアップによる共創を通じて、新たな産業構造の構築を加速することを目的として取りまとめたものです。
 現在、日本の医療機器産業は大きな転換点にあります。医療機器・医薬品分野における貿易赤字の拡大、グローバル大手企業による市場寡占の進行、さらには医療技術の高度化とデジタル化の進展により、従来の産業構造のままでは国際競争力を維持することが難しくなりつつあります。
 グローバル市場では、米国企業を中心とする海外企業がM&Aや大型投資を通じて事業ポートフォリオを拡張し、診断・治療・データサービスなど複数領域を横断する形で事業を統合しながら市場支配力を高めています。こうした企業は、スタートアップが持つ新技術・新しいビジネスモデルを積極的に取り込むことで技術革新のスピードを確保し、新たな市場を継続的に創出しています。
 一方、日本の医療機器産業は、計測技術、材料技術、精密加工、画像処理など個別技術では高い評価を受けているものの、その多くが既存事業の延長線上での研究開発や用途拡張にとどまり、新しい市場やビジネスモデルを創出する構造が十分に形成されてきたとは言えません。
 結果として、日本発の技術がグローバル市場で大規模な事業へと発展するケースは限られ、医療機器・医薬品分野における貿易赤字の拡大という形で産業構造上の課題が顕在化しています。
この状況を打破するためには、既存事業の延長線上での成長だけではなく、新しい市場や事業モデルを生み出す「構造転換」が不可欠です。
 特に、デジタル医療、AI医療機器、データ医療、個別化医療など新たな領域では、従来型の研究開発プロセスだけでは市場創出の速度に対応することが難しくなっています。
 こうした環境の中で、スタートアップは小さく速く試行錯誤を行いながら新しい市場やビジネスモデルを探索する役割を担い、既存企業はそれを事業化し、グローバルに展開する役割を担うことで、産業全体としてイノベーション創出の速度を高めることができると考えます。このような役割分担を前提とした共創モデルは、欧米の医療機器産業ではすでに産業構造の中核として機能しています。
日本においても、医療機器スタートアップとの技術連携、実証フィールドの整備、アカデミアとの臨床データ連携、資本業務提携やM&Aなどの成長手段を組み合わせることで、診断から治療までを含む新たなサプライチェーン・バリューチェーンを構築し、日本発の医療イノベーションを世界市場へ展開していく必要があります。
医療機器産業の持続的成長には、「イノベーションの創出」と「グローバル展開」を同時に実現する産業構造への転換が不可欠です。本書はその前提のもと、日本の医療機器産業が次の成長段階へ進むための共創モデルと実現プロセスを提示するものです。

 本内容は、日本医療機器産業連合会(医機連)みらい戦略会議の下に設置されたスタートアップ共創推進室において、約半年間にわたる議論、ヒアリング、アンケート調査を通じて整理された成果であり、既存企業と医療機器スタートアップが共創を進めるための共通の論理と実践的視点を提示することを目的としています。

医療機器産業イノベーション戦略 2.0 -スタートアップ共創による産業構造転換-

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スタートアップ共創推進室 一同