会長挨拶Message

就任のご挨拶

一般社団法人
日本医療機器産業連合会

会長山本 章雄

この度、医機連会長を拝命いたしました山本です。どうぞよろしくお願いいたします。

 医機連は、20の会員団体で構成されています。カテーテルなどの医療材料や衛生材料、家庭で利用するコンタクトレンズや補聴器、内視鏡やX線など比較的大型の診断機器から粒子線装置など超大型の治療機器、さらには体外診断薬等を取り扱っており、多種多様の医療機器・医療技術のイノベーションと安定供給を通じて、日本をはじめとして世界に優れた医療機器テクノロジーを提供し、もって国民福祉の向上と医療機器産業の発展に寄与することを目的に、活動を行っております。

 医療機器産業は、世界市場において今後とも成長が期待されるとともに、新たなイノベーションの成果を活用することにより、医療サービスの質の向上や医療現場の負担軽減にも寄与することができ、今後、大いに発展が期待できる産業であると考えています。
 現在の日本を取り巻く経済社会情勢をみると、少子高齢化、人口減少の中、イノベーションの促進と医療保険制度の持続性の両立が求められる一方、医療関係のマンパワー不足により、地域医療の維持が困難になる懸念が生じています。また、世界の経済情勢をみると、公正なルールの下で自由貿易を行う国際経済秩序が脅かされており、医療機器を含めて、我が国の資源・部材の調達、製品の輸出への影響が懸念されています。
さらに、資源・部材の価格上昇や、デフレからインフレへのパラダイムシフトにより、製品やサービスのコストが上昇し、医療機器の安定供給が懸念される状況になってきました。
 医療機器産業が、成長産業として日本経済の発展に寄与するとともに、イノベーションの成果として良質な医療サービスを安定的に国民に提供していくためには、今後の経済社会情勢を見据えつつ、医療システムや経済社会システムにおいて、医療機器の特性を踏まえた制度の見直しや環境づくりを進めていく必要があります。

 こうした状況を踏まえて、医機連では、「いつでもどこでも安心して受けられる医療と健康への貢献」をキーメッセージとして昨年6月に医機連産業ビジョンをアップデートしました。今年度より、医機連産業ビジョンで掲げた7つの柱、イノベーションの推進、安定供給の確保、グローバル展開の推進、国民のヘルスリテラシーの向上、環境問題への対応、人材育成、コンプライアンスの強化を具現化してまいります。
 
 国民福祉の向上と医療機器産業の発展のために、日本や世界の経済社会情勢に適切に対応しながら、行政をはじめ、関係者の皆様と協働してまいりますので、今後ともご指導、ご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。